第5回公認心理師試験

第5回公認心理師試験 問72

問72 23 歳の男性 A、会社員。大学時代はサークル活動で中心的な存在であった。入社 2 か月後に行われたストレスチェックの結果、高ストレス者に該当するか否かを判断する補足的な面接を公認心理師 B が行った。A のストレスプロフィールは次のとおりであった。「心理的な仕事の負担」は質、量ともに低い。「仕事のコントロール度」、「技能の活用度」、「仕事の適性度」及び「働きがい」が低い。「上司からのサポート」と「同僚からのサポート」は高い。ストレス反応は「いらいら感」が強い。「仕事や生活の満足度」は低いが、「家族や友人からのサポート」は高い。  B の A への面接で確認すべき事項として、優先度の高いものを 1 つ選べ。


第5回公認心理師試験 問73

問73 21 歳の女性 A、理工系の大学 3 年生。中学校の理科教科の教師を目指し、専門科目に加えて教員免許取得に関する科目も履修している。しかし、最近アルバイトなどの経験を通して、他者と交流する活動や人に教えることへの興味が低いことに気が付いたため、大学卒業後の職業選択に迷っている。同じ学科の友人や先輩たちと進路について話し合いをするうちに、人と関わる教育などの活動よりも道具や機械を操作する活動に興味が強いことにも気が付いた。そこで、将来の進路として技術職に就くことを考えるようになった。  A の興味や適性と考え直した進路との関係を説明する理論として、最も適切なものを 1 つ選べ。


第5回公認心理師試験 問74

問74 29 歳の男性 A、会社員。経理関係の部署から営業部に異動後半年経過した頃から、意欲が減退し、出社できない日もあり、上司から社内の心理相談室を紹介され、公認心理師 B が面接した。A は、初めての営業の仕事であったが、同僚や上司にうまく頼ることができず、仕事になかなか慣れることができないという。A は、もともとコミュニケーションが苦手なところがあったが、今では人と会うのも怖くなっており、また、取引先との円滑なやりとりができそうにないと、営業の仕事を続けることについての不安を訴えている。  A のアセスメントにおいて、テストバッテリーに含める検査として、不適切なものを 1 つ選べ。


第5回公認心理師試験 問75

問75 22 歳の男性 A。A は、同居している父親を台所にあった果物ナイ フで切りつけ、全治 1 か月の怪我を負わせた傷害事件で逮捕された。A に犯罪歴はない。A の弁護人によると、A は一人っ子で、両親との三 人暮らしである。中学校入学直後から不登校になり、これまで短期のア ルバイト経験はあったものの、本件当時は無職であった。動機についてA は、「近所の人たちが自分の秘密を全て知っているのは、親父が言っているからだ。昔から殴られていたことの恨みもあった。だから刺した」と述べている。  A の情状鑑定で検討する事項として、誤っているものを 1 つ選べ。


第5回公認心理師試験 問76

問76 10 歳の女児 A、小学 4 年生。小学 3 年生の 3 月に限局性学習症/限局性学習障害〈SLD〉と診断された。新学期が始まり、スクールカウンセラー B は A の担任教師 C から、A に対する支援について相談を受けた。C の情報によると、A はおとなしく穏やかな性格であり、他の児童との交流は良好である。一方で、語彙が乏しいため、自分の気持ちを適切に表現できない様子がみられる。授業中は、板書をノートに書き写すことに時間がかかっている。結果として、学習に遅れが生じている。  B の最初の対応として、最も適切なものを 1 つ選べ。


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